2021年1月30日土曜日

私の還暦過去帳(759)

 移住の昔話、(69)


パラグアイの移住者がアスンシオン近郊に再移住して蔬菜栽培

や産卵養鶏を始めてかなりの成功を収めて、安定経営に向けた

生活を始めた人も出てくる様になりました。

時期的には1960年始めと感じます、養鶏ではアマンバイ農

協からもアスンシオン市場に卵が来ていました。当時の採取品

質不安定な採卵では、日本人の本格的な養鶏に太刀打ちする事

は難しくて、市場を独占して行きました。


蔬菜栽培は、サラダ菜とトマトが主流でしたが、トマトの投機

的な栽培は、直ぐに過剰生産と、値段の暴落などに阻まれて一

部の儲けた人を除いて、アルゼンチンに移動した人も出て来ま

した。

エンカルからのパラグアイ国内の再移住も、限定的で限られて

いて、日本より小型トラックや耕運機などを持参して来て、かな

りの就労家族労力が有った人が、早く安定経営と生活をパラグ

アイで掴んで居た感じがします。

それ以外の移住者との格差が1965年からははっきりと分れ

て、新車のトラックを買う購買力を持つ人も現れて居た頃です。

当時のフランス植民地、アルジェリアから独立を嫌った、フラ

ンス人、入植者がアルゼンチン、フォルモッサ州に再移住をし

て来た時期が有ります。

アルジェーと気候的に同じで、当時のアルゼンチンで残された

最後の未開の土地でした。しかし、当時のフランス政府の政治

的、経済的、社会的に組織された再移住はフランス政府が2百

以上も長く、植民地政策の経験と実績とに裏打ちされた、

持続的、かつ効果的に組織化された行政が動いていたと感じ

ます。

植民地政策でも現地にフランス語を根ずかせて、公用語として

のフランス語を定め、その土地に経済的、政治的に浸透させる

力を見ていましたので、その格差と移住する人間の扱いに大き

な差が有る事を感じました。

植民地開発に囚人を送り込み、南米ギアナなどはフランス政府

の収奪的な開発が有り、外人部隊を創設して、植民地戦争など

に大きな力を発揮させた事も良く知られています。

パラグアイの国内再移住も一段落した時期は1965年前後と

感じられます。
ピラポ、フラム、ラパス、フジ、サンタロサ、チャべスなどから

エンカナシオン市を拠点にして、首都アスンシオンにエンカル市

から、またポサダ、ロサリオ、ブエノス、ラプラタなどとアル

ゼンチンへ、エンカルから出ていった人が多数と感じます。


アマンバイ農協の移住者達が歩いた道は、キャピタンバードの奥

地から、アスンシオン、サンパウロ、ブエノスの都市と分れたと

感じられます。

国境を隔ててブラジルの町が有り、夕方から自分で収穫した作物

を市場で売っていた事が普通でしたので、ポルトガル語には違和

感が無かったと感じます、ブラジル経済の影響が大きく、目がブ

ラジルのサンパウロなどに向いていて、大きな日本町などが有

り、サンパウロ市内や近郊などの日系人や同郷の移住者の縁故

が強かったと感じられます。


ボリビアのサンフアン移住地の例を見ても、ラ・コルメナと余り

差は無く、呼び寄せ、単身、花嫁などサンファンの地を踏んだ全

移住者の内千六百二十五人の名前が記録されていますが、現在そ

のうち、現在移住地に残るのは約二割だという事です。

フランス人、入植者がアルゼンチン、フォルモッサ州に再移住を

して来た時期が有りますが、アルジェーと気候的に同じで、比較

的広大な土地をフランス政府の援助で取得していたが、2~3年

ぐらいで殆どのフランス人がブエノスに出て、フォルモッサ州に

は支配人を置いて、管理させ、殆どはアルジェーの生活と同じ様

に、都市生活をしたと聞きました。

それだけ農業経営に余裕が有り、資金的にも裕福さが有って、フ

ランス政府の持続的、効果的なバックアップがなされたと感じま

す。それに対して比較する対象物としては不適切と言う人がいま

が、それは当を得た答えと感じます。


しかし比べて見ると!、日本政府の移住事業団のトップが警察官

僚の天下りの温床であり、硬直した縦割り指令の、命令下で動い

ていた警察官僚の指導で、農業の実態も、経験も、移住の理論的

研究も、現地での実質的な経験と、その体験的な発想も無い人

が動かしていたと言う事は内部的に詳しい人の話を総合して、

れまでの移住政策の失敗なども総合して、比較考査すると、

それにフランス政府の現実の再移住政策の実行過程を比較する

と、日本移住政策が当時の官僚の中に戦前の棄民政策の頭で

の解釈で、戦後の外地引揚者などに対応する『余剰人口対策』

の一環として、遂行した感じが有ると話していた人を忘れる事

は出来ません。

次回に続く、

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