2020年12月29日火曜日

私の還暦過去帳(730)

 移住の昔話、(40)

アバスト市場に行き、仲買の金城氏から、アルゼンチンの

青果の流れを学んだ事は、私にはこれからの人生の方針を

決める根本的な出来事になりました。

農業は工場やオフイスに就職して働くのとは大きな異差が

あり、ましてアルゼンチンの人口の約半分近い人口がブエ

ノス州に集中している人口形態では、消費人口が密集して

200km以内の衛星都市にも、アバスト市場から毎日の

様に定期便のトラックで運送され、金城氏が話していたの

ですが、良い物はまず、ブエノス市内の高級レストランや

一流ホテルの食材も需要が多量にあり、そこに引き取られ

と言う事で、豊かな近郊農業で日系人が営農が成功して、

再投資して、牧場や植林など豊かな未来ある生活をしてい

る実態を、翌日の隈部氏の族の農園に行き、それを現実

に目にすると、昨日パラグワイから再移住の下見に来てい

る斎藤氏、折本氏両名の話を聞いていたので、自分は何を

しなければならないか!、自分の目標は何か・・、それと

目標に向かう計画はどの様にすればよいか、ただ人に使わ

れてオフイスや工場で働く事と根本的に違い、アフリカ丸

に乗船して居て、サントス港で下船した人は日本にビジネ

スで里帰りしていた人で、その人が話していた事を思い出

していました。

彼は日系旅行社で長きに働き、若い時は楽しく興味もあり、

自分もエンジョイして旅をして、気が付いた時に周りを見

回すと、自分はアパートに住んで、独身で財産らしき物は

自分の自家用車だけで、考えて結婚して輸入雑貨の店を開き

店は奥さんに任せて、自分はセールスで歩き、ビジネスを

成功させ、再投資は管理人を雇い、柑橘類の農園を持って、

将来は果樹農園を広げて永年作を中心に伸びて行く計画だ

と話していました。

その様な話を聞いていたので、これからどこに腰を据えて

自分の青春と若い力と、情熱を注ぐ事で築き上げる農園

経営は、これから家族を養い、子供を教育して、次の世代

まで営々と続く基盤の農園になるので、考えも慎重でした。


隈部氏が「幾ら生産しても、販路が無ければ作物は無価値

で、タダ働きになるのと同じで、営農資金が無駄になり、

それと1回の収穫に、10ヶ月も家族で営々と働き、その

時間的損失も金には代えられない貴重な時となる」と言う

話には、心にグサリと刺さる物がありました。

実際にパラグワイの営農が破綻して、ゼロになる前に、再

転住をする事を実行している人の行動と、真実の話には、

学問では教えてくれない、実地の学びでした。

その夜、私はじっくりと、これまで聞いた話をまとめて、

これから何をしなくてはならないか、一度限りの人生時間

を最大に有効に使う事を真剣に考えて、中々眠りに就く事

が出来ませんでした。

次回に続く、





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