2014年5月10日土曜日

私の還暦過去帳(518)

越南米粉麺加州桑港湾東沿岸地帯美食探求味見録(6) ‏
 
越南米粉麺を食べる様になってからは、かなり食べ歩きをしました。
ベトナム人の数が多いのと、彼等が日常食べる麺で、他の中国人
広東系、タイ人などの愛好家も沢山居る様でした。

中華麺はどこと無く重たい感じで、食感としても油ぽい感じの麺が
多くて、それからしたら、ベトナム麺は上品な感じを受けます。
スープも辛くもなくて、またしっこくも無くて、澄んだ濃くのあるスープが

日本人の口にも違和感無く味わえる事は、日本人が『うどん・ソバ』
という食文化は、昔から田舎を問わず、都会でもどこでも手軽に食べ
られると言う米飯に代わったのが麺食です。
私が子供の頃に、近所のお婆さんが石臼を片手で廻し、左手で

で臼をひきながら、少しずつくず米を上から穴に落として、粉にひいて
いました。『ゴロゴロ・・・!』と重い石が廻り、少しずつ、粉になった米
が下のゴザに落ちていました。一升の米をひくのは、かなりの時間が

掛かりそれを、カマにお湯を沸して、薄塩水で練って、お湯に落として
団子として、炒った大豆を同じく、石臼でひいて黄粉とした物に砂糖
を混ぜて、団子に掛けてくれたのを覚えています。昔の手間と根気

の居る手作りの食べ物などは、現在の社会では誰も受け入れてく
れません。越南米粉麺を前にしてテーブルに座り、瀬戸物のスプーン
でニョクナム(魚精醤油)を麺に数滴たらします、ベトナム料理には、かか
せない調味料、ニョクマム(ナンプラ-)です。
日本の秋田県などで使う「しょっつる」も同じ仲間です。

小皿にたっぷりと盛られた、モヤシを載せ、シェラント
の葉をちぎってふりかけると、熱いスープに沈めて混ぜ合わせ、レモン
を垂らすと、先ずスープをスプーンでゆっくりと味合う様にすすり飲み、
それから、やおら箸で麺を『グ―ッ!』と持ち上げて、口に入れる時に

子供の頃に食べた団子や手打ちうどんの味を『ふっと~!』思い出
します。ベトナムでも昔の田舎では、日本と同じ様に石臼でひいた
米粉で作る麺は、どのような手法が使われたか、同時に考えながら

彼等、ベトナム人と混じって食の歴史と文化を味わう感じと思いました。
別皿に注文した生春巻きとパパイヤのサラダも味わいながら、彼等、
ベトナム人が発散する生気を感じる麺の食文化です。

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム