2013年12月22日日曜日

私の還暦過去帳(460)

柚子湯、

随分前に15cmばかりの柚子の枝挿し木を5本植えて、その内、3本が
育ちました。

それから幾歳月、やっとその夢の時が来ました。
此処まで来るのにはずい分と時間と歳月が過ぎて行きましたが、やっと
その私が夢見た柚子の大量収穫が出来る様になりました。

その柚子は一世の方から若木の挿し木を頂いたのですが、その苗も昔
にその方が日本から持って来たという事でした。その方もずい分前に亡
くなられました。
皆が苦労して、欲しい日本の苗木をアメリカに持って来たのでした。

私もミヨウガの苗を、戦前日本から持って来たミヨウガをフレスノから貰
って来て、育てていましたが、今年で35年近くなります。
今ではその苗の家族を全米に無償で配りましたので、沢山の親戚が増
えています。私が亡くなった後も、このアメリカ各地で、そのミヨウガが
元気に増えていくと思います。

頂いた柚子苗は場所も考えて、日当たりがよく、排水の良い場所を選ん
で5本植えました。苗はまだ、ひげ根が僅かしか伸びていなかったので、
2本は枯れ死してしまい、3本が生き残りました。

それを丁重に管理して育てて行きましたが、中々骨の折れる管理仕事
でした。今年になり、やっと近所に配る事もできるくらい収穫して、念願
の夢見た柚子湯に入る事が出来ましたが、そこまで来るのには根気が
要りました。

-7度以下に気温が下がると木が枯れ死する危険がありますの、大陸
性気候の寒暖の差が酷いので、冬は用心して育て管理していました。
幸いにカリフォルニアの気候が柑橘類を育てる良い環境だった事も幸
いして、順調に苗は伸びて行きました。

こつこつと育て上げ、肥料を入れて夏の水管理をして、花が沢山咲くよ
うに選枝して秋の終わりには追肥を入れ、大霜の時はカバーを掛けて
守り、虫が付いた時は、丁重にホースの水で葉を洗い流して守りました。

今年の春先に沢山の花が結果して、青い実が大きくなって来た時は嬉
しい感じで育てる事に元気も出ました。

秋に入り去年は余り実ができなかったので、柚子胡椒は僅かしか作れ
ませんでしたが、今年は沢山の実が成り、一瓶も作りました。
今年は少し近所にも配りまして、皆に喜んで頂きました。

沢山ありますので昨夜は冷えて、ワイフが少し腰も痛いという事で、湯
船に熱いお湯を張り 其処に柚子を入れました。
そうしたら家中が柚子の香りで満たされ、そのお湯に全身を浸して、香
りと少し黄色くなった熱い湯に心地よく湯に浸かってワイフは満足して
いました。
ワイフも喜んでくれ、湯上りのほてった身体にパジャマを着て、腰の痛
みもどこかに消えたように、直ぐにワイフはぐっすりと寝てしまいました。

これも永年の私の夢の集大成となったと、心の中で自己満足していま
した。
ささやかなアメリカーン・ドリームが実現したのです。

こんなアメリカに住んでいると、自分が欲しい、また必要な物は、自分
で作るか栽培して要求を満たす他はありません。
それにしても気の長い栽培の努力でした。15cmばかりの弱々しい苗
が、100倍も大きく成長して、見事に沢山の柚子の実をぶら下げた姿
には、感激もひとしおでした。
来年も沢山の柚子が出来るように寒肥えを与えて、選枝をして春に備
えたいと考えています。

今朝起きたら、まだ家中が柚子の香りがしていました。

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