2013年9月7日土曜日

私の還暦過去帳(420)

現代の無情・・、

今年もあと僅かで11月になりますが、時と月日と、時代の移り変わり
の激しさを時々近頃は感じる事が有ります。

それと言うのも先月まで元気で言葉を交わしていた人が、ある日、亡く
なっていたと言う様な事もあり、自分の年齢的な現実を思い知らされる
事が有ります。

それと40年前の昔でしたら間違いなく、亡くなっていた様な病気でも、
心臓発作の瀕死の状態で入院しても2ヶ月もしない内に、ペースメー
カーなどを胸に埋め込んで退院してくる人を見ると、まるで冥土から戻
って来たと感じる事があります。
それにしても医学の進歩は凄いと思います。

知り合いの85歳近い老夫婦ですが、夫婦で前後して心臓病で倒れて、
6ヶ月経過した現在は、日中はお手伝いさんが時々来ていますが、
夫婦で生活している姿を見ると、何と言う医療の進歩かと驚きます。

ご主人はいまだに車で近所に買い物に出かける事があり、奥さんが病
院に行く時は車で連れて行く姿を見ると、車社会を見せ付けられるよう
です。 自分で車を運転出来なくなると、アメリカでは老人ホームなどの
施設に入る人が多いようです。

20年以上も前でしたが、私の知り合いで奥さんが軽い卒中の後遺症
で、調理が上手く出来なくなり、一日2食の食事が出る老人ホームに
引っ越して行きました。

私もその夫妻が引っ越してから、一度訪ねましたが中は奇麗で、身体
が動かせない人は自室まで食事を配膳してくれ、それ以外は大きな食
堂で皆で食べていたようです。 その施設は大型で、中にはゴルフ場が
2面もある様な広大な施設でした。

1万2千名程度が中に町を形成して住んでいるようですが、誰かが悪
口で、55歳以上でないと入居できないので、『天国の待合所』とか
言っていた場所です。

入り口にはゲートがあり、回りは広大な緑地があります、側のショッピ
ングセンターまではシャトルバスが巡回していて、歳をとってもその様
なところに住める人は幸せです。

それにしても医学の進歩は凄いと言うけれど、その恩典に触れる事も
出来ない人もアメリカには沢山居ます、それが現実と言われればそれ
までですが、アメリカでは何か弱者切捨てで、働いてもプワーの貧困
階級から抜け出せない人達も多くいます。

何かアメリカの現実から見ると、健康保険も完備していなく、保険が
なければ慈善病院に行かなければなりません、それか低所得者の医
療保険でカバーされるのを待つしかないのです。

アメリカといえば生活水準が高く、食べ物も豊かで社会保障も完備し
ていると考えがちですが、時には胸がキューンと痛む様な様子も目に
します。
それはホームレスといわれる、社会からはじき出された人たちです。

先日のテレビでも、リーマンショックからの経済不況で、アメリカの
トップを走るシリコンバレー地域の不況で、博士号、修士、大学卒業
者達が殆どの、ある教会の集会を写していましたが、中年過ぎの方々
が殆どで、仕事が無い状況を嘆いていました。

司会者が『この中に博士号を持っている方は・・』と声を掛けると5名
ほどが手を上げました。
ある独身女性は大企業のマネージャーをして高給を貰い、自宅を持っ
て生活していたのが、失業で全てを失くして、ホームレス・シエルター
で生活して、僅かな失業保険の給付金で、空き缶やボトルまで拾って
生活していると話していました。

我が家の近所でも銀行の差し押さえ物件の家があり、家の玄関に張
り紙がしてあり、直ぐに家の周りが草茫々の有様で、つい先日まで
奇麗だった庭がまるでお化け屋敷の様になり、水も与えないので、
プラントが枯れ放題で、見るも無残でした。

その様な姿を見ていますので、僅かな月日に、全てを失わなければ
ならないアメリカのシステムにも私も驚きました。
あるアメリカ人が、『給料の小切手が3回来なければ、悪ければホ
ームレス予備軍となる』と話していたのを聞いて、このアメリカの不況
を考えさせられました。

アメリカ人が貯蓄を余りしないことも原因が有りますが、それにしても
失業保険もない黒人のホームレス達が、一日1回の教会のスープ・キ
ッチンで食べて、後は空缶など拾い、ゴミまで漁る様を先日、目にして、
ピザ屋のゴミ箱から食べ残しを、ナプキンに包んでポケットに入れる姿
に、アメリカの矛盾が感じられました。

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