2012年12月17日月曜日

私の還暦過去帳(330)

旅に出て・・・、

中国の北京オリンピックの影響が世界の隅々まで、南米の片田舎の
墓地まで在りました。
北京オリンピックが決まって、中国政府の総力を上げた会場建設と
関連施設の準備、多くの建設ラッシュは単にオリンピックと言うだ
けではなく、成長著しい現代中国の産業の繁栄にも在りました。

アルゼンチンのサルタ州、ボリビア国境に近い私が若い頃に農業を
していた場所です、訪ねた町の郊外に在る、私の知人と、若い時の
友達の墓参りに訪れた時に、そこの墓地で墓の碑文として青銅に
刻まれた墓の飾りまで全てが盗まれていました。

碑文も何も無い、墓石に目印となる物が何も無い墓も在りました。
それはパラグワイでも同じでした。
パラグワイの首都、アスンションから3時間もバスに揺られて行っ
た日本人移住地のラ・コルメナ郊外の辺ぴな墓地でしたが、墓参り
に行って見た墓地の様子も同じ様でした。

銅板の碑文、青銅の飾り、全てが剥ぎ取られ盗まれていました。
今まで道端に打ち捨てられていたスクラップも、全て消えてしまっ
た様でした。それらは全てブラジルの製鉄所に送られた様でしたが、
北京オリンピックの建設ラッシュで高値が付く、鉄鋼材や銅やアルミ

などが全て中国に流れ、飛躍的な中国自動車製造も含めて、世界に
ひっ迫した不足の金属が消えて行ったようでした。
見ただけで無残な光景です。現地人の組織的な窃盗の様でした。
パラグワイのイグワス移住地を訪ねた時に、国道際の電話線が盗ま
れ、10日も電話が不通の事が在ったと嘆いていました。

この事はアメリカでも同じで、仕事で管理していたオフイスの配電盤
の地下アースの銅線も軒並み盗まれていました。身近な所でも沢山あ
り、道端に捨てられていたスクラップもいつの間にか消えていました。
新聞やTVでも組織的な窃盗を報じていましたので、南米ではもっと
価格的に生活レベルからしたら高価だったと思います。

昔の歴史的な人の功績を称える碑文も全て消えていた様で、無残を超
えて、むなしい思いが致しました。
南米、片田舎の墓地の飾りまで、田舎道の片隅に打ち捨てられていた
スクラップも、金銭に換算して、そこに住む人間の収入からしたら宝
の山としか見えなかった様でした。

静かな墓地に並ぶ墓が碑文の飾りも無く並ぶ様は、異様な光景でした。
一国の繁栄の波紋が世界中に広がり、他の国ではアンバランスの被害
しか無かったのです、矛盾と言うバランスの崩れはドミノ倒しの法則
の様に、セメントの不足、建設鋼材の不足、非鉄金属の不足、パルプ
用紙の不足、建設資金の高騰、世界的な建設資材の供給不足、景気の
停滞、まさに北京オリンピックが世界を揺るがせたのです。

しかし・・・、これが終わり、オリンピック・バブルが消えたら・・、
と言う不安とその危険性、中国が暴走する経済をコントロール出来る
かは全て、中国政府の指導者の力に掛かっているのです。

蛇が出るか?竜が出るか?牙を剥いた虎が出るか・・・?

13億とも言う人間を操るタズナは容易ではないと、誰かが話してい
たが・・・、

『北京オリンピックが終わり不満、要望、不平、人権問題、公害問題、
チベット問題、国内貧困格差問題、貿易摩擦問題、石油獲得競争』

全ての不満とトラブルと政治不安を押し隠す次のターゲットは・・・、

何か?
どこか?

貴方はいかにお考えですか?

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