2012年10月1日月曜日

私の還暦過去帳(306)


『もと百姓が見たインド』

メガネ事件も解決して、これからの旅を安心して歩く事が出来ますのでホッと
していました。ワイフと次男の彼女はインド式全身マッサージを受けに近所の
ホテルに出かけ、次男はそこのホテルのインターネットを使用して仕事をして
居ました。私はホテルに残り、今日の見学コースの記録とその整理をしていま
した。
明日は早朝、エローラに向け出発致しますので、私には貴重な時間です、有
効に使い、その夜は近所のレストランで南インド料理を家族で食べに出まし
た。
カリフラワーのカレー煮込みが美味しくて、また、ほうれん草とジャガイモの
煮込みも珍しく、ナンの良く焼けたパンをお代わりして食べていました。

翌朝、早くホテルを出て、先ずはミニ・タージマハルを目指して、アウランガ
ーバードに行きました。次男の彼女が専門とする研究で、彼女の説明で歩き、
古代ペルシャ文字も読める彼女の専門的な説明に満足でした。

多くの学生達が来ていて、ビービ・カ・マクバラーと言う廟を彼等と廻りまし
たが、その廟の一角に有るトイレを使用したのですが、古代からのトイレも大
理石と石で建造された堅固な作りで、高窓の明りで用を足しましたが、これま
での永い年代にも、そのままの姿で残されていると感じました。

水道の水が出る様にして有りましたが、古式な風格を感じさせるトイレでした。
水は手で桶に汲んで流す様にしてあり、その桶の水であそこを洗う様でした。
私はトイレ用の紙を持っていましたので、ご厄介になる事は在りませんでした
が経験としては十分でした。あちこちと歩き回って驚いた事に、夜間警備用に
飼って有るガチョウを見ました。いざと言う時は、鳴き叫んで危険を知らせる
と言う事でその鳴き声は1キロ先まで聞こえると言う事でした。

しかし、この廟はムガール帝国の没落を感じさせる建物でした。大理石は使
わず漆喰の壁で塗り固めてあり、それがインド、デカン高原に有る乾燥地帯
の気候で今なお、その姿を完全に残していました。

そこを訊ねてから、エローラに行く途中にあるダウラターバードの城壁に囲ま
れた砦跡を見学に寄り、かなりの時間を掛けてその頂上付近まで登りました。
そこから見渡すデカン高原の夕日は有名で、幻想的な輝きの太陽が地平線
に消えて行くシーンをワイフと時を忘れて見ていました。
見学に来ていた大学院の学生達と夕日が降りるのを待つ間、彼等と討論す
る機会が有り、これからのインドを支える彼等の誠実な態度に感心致しまし
た。

地平線に消えた夕日の輝きで砦の坂道を降りてきましたが、次男達は待た
せた車に薄暗くなって戻って来ました。それから今夜泊まるエローラのホテル
まで薄暗くなった街道を飛ばして行きました。
かなり遅くなり、ホテルのロビー横のレストランから漂うインド料理の香りを
感じながらチエックインしました。明日はエローラの洞窟群を見学です。

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