2012年9月29日土曜日

私の還暦過去帳(305)


『もと百姓が見たインド』

アジャンター遺跡からの帰り道は第26窟に有る、仏陀の横臥されたお姿の
寝姿像が有ります、外から差し込む薄暗い輝きの中で右側を下に、横臥さ
て居る姿を思い出しながら、感激の思いに浸り、外の景色を眠くなった目で
眺めながら過ごしていました。

運転手の帰心矢の如し・・、と言う快走ぶりに、まだ明るい内にホテルに帰
着いたしました。ところが車を降りる時に私のメガネのレンズが一枚外れて
無いのです、いつも胸にぶら下げて、これが無いと何も見えないのですか
ら困ります。歳と共に老眼鏡のお世話になる事は避けられませんので、こ
れは仕方が在りませんが、さてと困りました。

幸いに旅行する時は必ず予備のメガネをもって行きますので、直ぐに出し
て来ましたが、ホテルのマネージャーに聞いたら近くの町で眼鏡屋があると
の事で、早速にそこの店に次男たちとホテルで別れて訊ねる事に致しまし
た。
インドでは夕食はかなり遅い時間に始まりますので、丁度良い時間ですか
ら店に行くと、小さな店ですが5名の店員が並んでいて、奥には診察の医
者のオフイスも有り、何でも直ぐに対応してくれました。

丁度私もメガネを新調しなくてはと考えていましたので、値段を聞いて驚き
でした。修理する事無く新しいレンズを入れ替えて、新規に一つ新しいメガ
ネを作りそれで何と・・!100ドルもしないのです、それと目の検眼が50ル
ピーと格安です。直ぐにその場で若い医者が検査してくれ、時間的にも簡
単で節約できます。

アメリカで医療機関に行くと、初診料だけで30ドルです、予約して検診に
行きますが時間的に出来上がるまでに2週間は掛かります。直ぐに出来る
ところも有りますが、値段が2倍以上となります。

私は新しいメガネのフレームも気に入った物が見つかり、満足でした。
そこでワイフにも話してワイフがバイフォーカスの、メガネを見積りさせた所、
何と・・!アメリカの半値でした。

そこはインドです・・、交渉して値引きを出された紅茶などを飲みながら粘
りました。するとボスらしき店主が来て、2個も注文してくれるのですから、
それよりは15%は引くと、まとまりました。メガネのフレームはイタリア製
で軽くて、デザインもワイフが気に入って前金を入れて注文いたしました。

私が2個とワイフが新規に新しいメガネを2個ですから、それで値段が300
ドルです、私達アメリカの物価指数からしたら格安です。得した感じが致
しました。

それにしたら私がインドで作った新しいメガネのフレームは韓国製でした
が、前にアメリカで作ったときは中国製品で仕上げも悪く、一度は直ぐに
折れて無料で交換してくれた事も有りました。

私達がアメリカで契約している医療機関では普通に 日常に使う普通の
メガネフレームは中国製が殆どです、高級フレームは日本製やイタリア
製、フランス製のファッションフレームで、それだけで150ドルや200ドルも
致します。

私が仕事に持ち歩くメガネなどは直ぐに壊しますので大抵は安物の中国
製のフレームで、2個作りますが割引が有るからです。おかげでインドで
メガネを作りまして、インド庶民の物の感覚、購買方法、接客態度や、メ
ガネ職人の技量などが分かりまして良い勉強に成りました。

検眼をしてくれた若いお医者さんは気さくで、英語も上手で検眼検査機
械もアメリカと同じ物で検眼してくれて、2ドル以下の診察料金でした。
これには驚きました。ワイフも診察を受けて同じ感じだったようでした。

お店に閉店間際に飛び込んで来たお客があれよ・・、と言う間に帰り支度
をしていた眼科医から検眼を受けて注文したのですから、これは上得意
と言う感じで、紅茶は出るは、ボトル瓶の水を買って来てくれるやら、お
菓子が出るやら・・、サービスも満点でした。

それにしてもアメリカでワイフと検眼診察の費用だけで二人で60ドルで
す、インドでは4ドルもしません、それでアメリカで作る以上の品質のメガ
ネを半値以下で作れたのですから、これも驚きでした。

夕方遅かったので、出来上がりは翌日となりましたが時間的にも問題な
く、出来上がってきたメガネケースを見て、これも驚きでした。
それはアメリカでは注文しないと付けてはくれない、ハードケースで、メ
ガネ掃除の上質な物が付いた立派な物でした。

ワイフはアメリカに帰ると古いメガネケースは、ポイ・・と廃棄処理でした。
今もワイフは満足して毎日使用していますが、
私もそのインド製メガネを使いパソコンを叩いています。

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