2012年8月30日木曜日

私の還暦過去帳(291)

『もと百姓が見たインド』

前回、05年に訪れた時は2月でしたが、今回は年末から、1月の
半ばまで滞在いたしましたが、田舎に行けば稲刈りが終わり、綿の
収穫も済んでいました。

広々と広がるインド平原の中を、車を走らせましたが、どこまでも
広がる青々とした麦畑には感心致しました。
まだ10cmぐらいでしたが、食料自給が出来る体制には農民の熱
意が染み込んでいると思います。

今回のインド訪問は次男の招待で決意いたしましたが、内心は歳を
積み重ねるごとに心感じていた、インドの仏教遺跡への巡礼訪問で
した。 仏教聖地の巡礼は多くのインド隣国、ブータン、ネパールな
ど、チベットからも来ている多くの仏教徒を目にして、その信仰心
の情熱を心感じました。

デリーの国際飛行場でも、近隣国から来た僧侶が 仏衣をまとい、
僅かな手荷物で巡礼の旅に出る様は、インドが仏教の聖地として存
在する事を改めて感じさせられ、行く先々でその様な僧侶が仏陀の
ゆかりの聖地でひれ伏して祈り、座禅を組み、瞑想している姿を見
ることが出来ました。
また、ブータンからはるばるバスで訪問して来た若い僧侶の集団が、
引率の老いた僧侶に従い、仏陀の前でお経を唱えている姿が印象的
でした。 法衣の片袖から腕を出して、キャンデーを出して食べてい
る童顔の若い僧侶達が、道路わきの小道を並んで宿坊に帰る姿は、
今もこのまぶたに残っています。

デリー国際飛行場も大改革が進められ、あちこちが工事中でした。
3年前は古いトイレで、古式なスタイルに驚きながら使用いたしま
したが、今回はその場所も増えて、まったく新しい様式で最新な設
備を設置してあり、安心して使用することが出来ました。

しかし、現地式と洋式とがあり、現地式は例の水洗ですが自分の手
であそこを洗うという、昔からの伝統のやり方でした。勿論の事に
跨いでする、日本の田舎家庭にどこでも有ったやり方です。
良く観察すると、1mばかりのホースが側に有り、それで散水先が
付いていますので、チョロチョロと水を出して洗う様でした。

次男のアパートでは便座の後ろから細かなパイプがあり、側の水道
口を捻ると水が出る仕組みでした。これは洋式便座ですからその方
が便利で簡単でしたが慣れると紙を使用するより資源の節約、下水
管の保護と次男の説明と合致いたしました。

それと普通に家庭で使用する、トイレのロール紙が4個で150ル
ピーも致します。現在1ドルが38ルピーですから、インドではか
なり高額な値段となります。紙質も私達がアメリカで使用する物よ
りかなり落ちますので、お尻水洗が最上と感じました。

田舎では水の入った壷を脇に置いて、しゃがんでいる人を沢山見ま
したが、中にはお尻が丸見えの人も居まして、のどかでした。
しかし、現実にインドの12億近い人口がトイレット・ペーパーを
使用したら、年間どれだけの森林資源が必要か、驚きに値すると思
います。
一人の人間が一生で使うトイレの紙は、パルプ材にして30cmの
直径で5mの長さで、1本半分になると聞いた事が有ります。
この事に関してもインドは世界経済にも有利に成ると感じます。
次回に続く、

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