2012年6月7日木曜日

『ゲバラのゲリラ残党を討てー!』

ゲバラ残党ゲリラ追跡の思いで (17)

朝は急激な輝きとなってジャングルの隙間から太陽の輝きを
振りまいていた。河の近くの青草の有る場所に繋がれている
ラバ達が朝の気配でいなないて、こちらを見ていた。
軍曹が起きて来て、彼も熱いマテ茶を飲み始めて、一日の行動
の予定を立てて居るようで有った。

彼はお茶を飲み終えると、一言、『起床~!』と怒鳴った。
テントの中が急に騒がしくなり、兵士達が飛び起きて来た。
テキパキと動く兵士達がアッと言う間にテントをたたみ、
それぞれの分担された任務をこなしていた。
ジョアン大尉はマテウスと娘のベアトリスを囲んで何か話して
居たが、どうやら話しは決まった様であった。

炊事の係が朝食の用意を始めて、何か美味しい匂いがして来た。
ベーコンを焼いていた。マテコシードのお茶が入り、日保ちの
するガジエッタと呼ばれるパンが配られ、それぞれに集まった
兵士達がシートの廻りに座って食事となった。
乾燥フルーツの保存食もそれぞれ配られ、朝の賑やかな一時が
過ぎていった。

食後、各自が武器の手入れをすると、かたずけが始まり荷作りが
始まった、ラバが連れてこられ、順次に荷物が積まれ、朝の出発
の準備が整い、兵士達が整列して命令を待ったいた。

ジョアン大尉は整列した兵士達に号令を掛けて、白木の墓標に
向かってライフルを捧げて黙祷した。
軍曹がライフル構え、弔いの銃を撃った。『パーン!』と乾いた
連続した音がジャングルに、こだまして消えて行った。

ラバが驚いていななき、それが出発の号令となった様だ。
軽くなった積荷でラバ達も足取りが軽く感じられ、兵士とラバの
隊列が動き出した。先発に斥候が早足で駆ける様にライフルのみ
持って警戒の為に先に出発して行った。
私達は兵士達の後ろを荷物をラバに乗せて付いて行った。

太陽は輝き、自然のサイクルは寸刻の狂いもなく動いて、一日の
幕が開いた。道も比較的良くて、昔はこの小道を多くの森林伐採
の労務者が行き来して、牛に引かれた木材が通り過ぎて行ったと
思った。まだジャングルの木々の冷気が漂っていた。
昨日の戦闘場面が歩きながら脳裡のかすめ、思い出していた。
 では次回をお楽しみに、

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