2012年3月29日木曜日

私の還暦過去帳(209)


  青春の我が旅日記
私が学生時代に旅を始めてから、色々な所に行き、また、色々
な人に会い、語り、教えられ、又時には諭された事が有ります。
昔のことわざに『可愛い子供には旅をさせろ・・』と言われて
いました。それは本当の事と思います。

学生時代には余り金銭的な余裕も無くて、自分で稼いで、やり
くりしての旅です、心も強くなり、忍耐と言う事も自己鍛錬と
して、学んだと思います。18歳と2ヶ月で家を出てから、
かれこれ50年も前ですから経済的にも日本が裕福な時代では
有りませんでしたので、夏休みも田舎ではたいしたアルバイト

もなくて、賃金も安く、東京で稼ぐ方が簡単で沢山稼ぐことも
出来ましたので、頑張って働き、夏休みの半分は仕事をして、
後の半分は旅に出ていました。 冬休みも同じ事でした。暮れの
ぎりぎりまで仕事をして、それから旅に出て自宅に帰宅してい
ました。
九州の福岡に帰省しながら裏日本を回って歩いて居た時でした。
能登半島を回って帰るプランを練って冷たいみぞれの降る寒い
能登半島に行きました。 野宿などはとても出来る様な天候では
なくて、寒いどんよりとした空で、海岸は身がちじむ様な風が
吹いていました。
七尾市まで汽車で行きそこで夜になり、みぞれ交じりの冷たい
雨で、そこから先は当時は宿も余り無くて、そこでその夜は泊
まることにしました。駅から余り離れては居なかった住宅街に
近い所でした。小さな旅館でしたが遅く飛び入りで泊まったの
ですが、親切に夕食も準備してくれて、鍋焼きうどんの熱々の
鍋を作ってくれました。

私は食事が出来るまで風呂に入り、部屋に戻ると女中さんが夕
食の膳を準備している所でした。座布団を進めてくれ、はじめ
のご飯はお茶碗にごってりとついでくれました。
私が食べ始めると、『学生さん、、?』と聞いて来ました。
『そうです、、』と話すと、笑いながら『ほら、、!窓の下に
見えるあそこは近所のお風呂屋さんよ、、!』と教えて

くれまして、『この窓からは特等席で女湯が丸見えなのよ!』
と言うと、先日泊まった若い人は、余りの感激で帰りにわざわざ
この旅館に再度泊まって帰ったほどだと教えてくれました。
彼女が『余り窓から身を乗り出して落ちない様に、、!』と
言ってお茶を入れる用意をすると『ゆっくりと食べてね!』と
言って部屋を出て行きました。私はその話を聞いてからは食事
もそこそこにして、お茶を飲むと窓から覗く事にしました。

下のお風呂屋さんの窓のすりガラスが外の冷たい外気に触れて
水滴となり部分的にそこからは、かなり鮮明に裸体が見えるでは
ありませんか!心臓がドキドキとして来て、外はみぞれの冷たい
雨です、私の身体は食べた鍋焼きうどんの熱気と合わせてかなり
の温度に沸騰していました。カーテンの隙間から見る、少しぼん
やりとした裸体が口にはいえないエロチックな感じがしました。

当時は学生の若い時代で、その印象は今でも私の脳裏に鮮明に残
っています。自然にまったく隠す事が無い裸体の動きは、今まで
の長き間、生きてきましたが、それが初めてで最後の体験でした。
その覗きを教えてくれた女性に今でも感謝しています。

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