2012年3月27日火曜日

私の還暦過去帳(207)

今日は私の研究テーマからの、『移住と移民問題』から感じ、疑問と
なった事柄をまとめて、NHK日本放送協会への公開質問状とした件
を掲載いたします。

主題:ドラマ『ハルとナツの届かなかった手紙』への公開質問状。

日本放送協会殿。

今般のNHK80周年の記念する番組に『ハルとナツ』のドラマを企画,
立案され、多くの日本人、日系ブラジル人が住んで居るブラジルを舞台
にしたドラマを制作された事は、有意義で多くの祖国日本に出稼ぎに出
ている日本人、日系ブラジル人達にしても、祖母や祖父の代から、また
両親が苦労して築いた資産や、ブラジル社会での信用を日本国内に広く、
深くドラマを通じて知ってもらえる良きチャンスだったと感じます。

視聴感覚で見るドラマが一番心に響くし、また感動と言う心染みる事に
もなったと確信致しております。この様な事を書く私としても、47年
前に移民船で45日間も掛り、アルゼンチンのラプラタ港まで乗船して、
そこから内陸国のパラグワイに移住した者です。祖国を遠きに離れて住
む事は戦前に移住した人々はもっと過酷な労働と条件で仕事をした事を
知っています。 現在はアメリカのカリフォルニア州に永住して、ここで
骨を埋める覚悟でいます。

今回のドラマが多くの日本人の若い世代から、戦前の古き時代を知る人
まで、移民と言う事、拓殖と言う事、移住者が持つ祖国感と言う事などが
戦前の日本が苦しい困難な時代からの海外に移住して行った人々の心と
言う遍歴の流れと言う時代考証を、目の前に表現したドラマと感じます。

ブラジルで撮影された場面の中で多くの日本人、日系人が撮影に協力して
立派な画面としてドラマが構成され、当時の日本人開拓者の活きざまを多
くの視聴者が涙を流して、感動したと感じます。『ハルとナツ』のドラマ
の構成も戦前と戦時中と戦後の時代が移り変わる様子の中で、成長する子
供達と衰えて老いて行く両親との、ブラジルでの時代的に交差する出来事
を入れて撮影された場面のでき映えも見事でした。

しかしながらブラジルではすでに過去において、ブラジルに移住してまで
の覚悟で画像作家としてブラジル日系社会の撮影を続けていた岡村淳氏の
撮影した『60年目の東京物語』のテレビ・ドキュメンタリー制作のプロ
としての経験からドキュメンタリードラマを制作して、約10年前に発表

されて、すでに日本でのテレビ放送、南米各地での上映会などを通して世
間一般に広く知れ渡って居たと思います、そのストーリーが今回の80周
年記念番組の『ハルとナツ』のドラマと同じく、姉妹が日本とブラジルに
別れて成長して、生活したと言う物語を約10年前にテレビ・ドキュメン
タリーとして放映されていました。 と言う事は

『ハルとナツ』のドラマの根幹となる筋で同じになると感じます。

二人の主人公が運命的な別れと断絶に生きたドラマが、多くの移民した移
住者の苦労を表現する手法として利用されたと言う事ですが、しかし原作
者の感覚とそれを企画、立案してドラマとして制作した中でのプロデュー
サーとしての思い込みがブラジル社会の中では『あれはドラマの一番重要
な粗筋としての筋書きが同じ』と言う言葉が有り、『盗作』と言う言葉で、
顕微鏡で見た決め付けでは有りませんが、多くの方々が『盗作疑惑』と言
う感覚を持った事と思います。

多くのブラジル在住の日本人と日系人が諸手を挙げて今回のドラマ制作に
賛同して、また協力した事は原作者の脚本の中で、撮影場面の中で、どこ
にも歪曲や悪意の無いドラマとして、原作者の才能を見る思いでしたが、
しかし批判と言う他の比較対象物との『ハルとナツ』のドラマと『60年
目の東京物語』を知る人は『疑惑』と言う思いがあると感じます。

しかしながらその『疑惑』と言う言葉を一切に人々の口に出す事無く、比較
と言う対象としての原点を見ることなく出来ることは簡単で、まさにもっと
多くの日本人や日系ブラジル人達が参加して協力した事を示すドラマの巻頭
のタイトルの字幕の中に、その人達の名前と場所と地名に加えて参考資料と

しての『岡村淳氏画像作家ドギュメンタリ―作品から』と書き入れるだけ
で何の疑惑問題や80周年記念のドラマとして、もっと大きな賞賛と賛同が
有り、かつまた橋田女史のこれまでの業績や作品に対しての尊敬と作家と
脚本家としての才能を称える言葉が、もっと多くの移住者から湧き上がった
と思います。

私の様に農業移住者として百姓を志していた人間として、NHKが意図する
制作企画者の考えは理解出来ませんので、何とぞ公に言葉として反論して下
さい。
『ハルとナツ』のドラマから感じた疑問ですがこの件に関して、NHKに
今までの多くの疑問を抱く人達にも分る様にご返答をお待ち致しております。

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