2011年9月26日月曜日

私の還暦過去帳(60)

昔、若い頃でしたが農場での仕事は、蔬菜と果樹の栽培仕事でした。

農場での仕事は収穫の忙しい時は1週間で、2~3日しか寝られない時
も有ります。しかし暇な時はのんびりと魚釣りにでも行ける時間が有り
ました。日本人ですので、良く魚は食べました。

私が居た農場の近所に住んで居たインジオは森に住んでいる、狩猟が得
意のマタッコ族、漁師をして河の近くでトウモロコシやカボチャなどを
作って生活しているチャワンコ族、荒野や、山岳地帯にヤギや羊の牧
畜などで暮らすトーバ族、などが居ましたが、独特の生活様式が有り
ました。

チャワンコ族は魚捕りが得意で良く、100キロも有る大きなナマズを
捕獲していました。
一度畑で仕事をしていたら、遠くで二人が何か棒をかついで来ます、近
くに来て驚きました、何と・・大ナマズでした。

両側でかついでいたインジオは重そうで、100キロは有ると言います、
買わないかと言って見せてくれました。
日本人はカマボコの材料にします、早速近所の日本人と話して買う事に
しました。

インジオのおばさんを呼んで来て、早速カマボコの製造です、なれたも
のでおばさんは頭を切り捨て、身を骨から分けると手回しのひき肉機で
メンチにかけます、二度ほど機械を通して、それから臼に入れて、澱粉
粉を混ぜて杵で突いてモチの様に綺麗に均したすり身を、竹の型に入れ

て蒸したり、揚げカマボコにします。勿論さつま揚げや、チーズカマボ
コなど加工して保存しておきます。冷蔵庫は灯油の余り冷えない物で、
夕食時に一度氷を取ると、翌日までは次ぎが出来ません、出来上がると
近所に配ります。配っておくと次ぎに又、誰かカマボコ造った時に貰え
ます。揚げカマボコは人気の有るカマボコで誰でも、喜んで食べていま
した。

手伝いに来たおばさんは魚の大きな頭はスープにして食べていた様です、
手間賃を払い、カマボコを持たせて帰って行きました。

カマボコを切って、酒の肴で夕風に吹かれて、カンニヤーと言われる砂
糖きびから製造した焼酎を飲みながら一杯飲む酒の美味しかった事、ナ
マズの身を沢山入れた、トマトや、玉ねぎ、ジャガイモなどとの煮込み
も、酒の後の美味い食べ物でした、変化のない食材でしたが、工夫して
食べていました。

懐かしい思い出です。

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