2011年9月23日金曜日

私の還暦過去帳(57)

ここ数年、この様な話を聞く事が有りました。

それは、戦後アメリカに通称、戦争花嫁と呼ばれて来た方々です。
第二次大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争などでの、アメリカ兵との
結婚での移住者です。

中には軍属などのアメリカ政府機関に働いていた人もいます。
その中のある婦人は第二次大戦後直ぐに、ご主人とアメリカに渡り、
苦労の末に子供二名を育て上げて、やっとホットした時に、ご主人

を心臓 麻痺での病で亡くして、自分はパートでの仕事で自活しな
がら、孫の成長を楽しみにしていた時に、ガンの病に侵されている
事を知り、それも、後僅かな日々と知ると、年老いた母親に頼んで、
死出の旅立ちの白装束を送ってもらったそうです。

母親は娘の為に、自宅の裏庭に成っている、小梅の中の種で作った
数珠を自分で作り、それも付けて送って来たそう ですが、最後は
手術も拒否して、延命処置も断り、後数日と言う時に、身体を綺麗
にふいてもらい、白装束に着替えて、手には母親の数珠を持ち、
東の空に両手を合わせて、両親の為に祈り、感謝を捧げたそうです。

両手を二人の子供に握られて、孫達が見守る中で、眠る様に亡く
なったそうですが、その淡々とした死に様は、自分の人生を全うし
た安らぎが有ったと、その女性を知る人が話していました。

遠く太平洋を渡り、カリフォルニアの土地で生涯を閉じたその方の
ご冥福を深くお祈りして、御世の旅立ちの心安らかなるものに、
祝福を送りたいと思います。    

「心安らかなる者、平和なる者、約束の地を得ん」            
       =合掌=

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