2014年1月13日月曜日

私の還暦過去帳(469)


今朝は雨音で目が覚めました。

昔の事ですが、カリフォルニアでは7月に降る雨は珍しいのですが、娘の
住むサンタ・バーバラに来ていますので海岸近くで気象条件が違うのだと
思います。

パラパラと激しく屋根を叩く音で、ふと目が覚めてベッドの中で雨音を聞い
ていましたが、目覚めてその後、うとうとと浅い眠りで夢を見ていた様でした。

遠い昔の若い頃の夢でした。

農閑期にインジオに誘われて狩猟に行った時の様子でしたが、簡易テント
に寝ていた時に、夜に通り雨が降って来て、マタッコ族のインジオが、一人
用のテントで寝て居る私を起しに来て、沢に鉄砲水が走るかもしれないと
話して、私の荷物をを抱えると、せきたてる様にゆるい崖を登り始めました。

私は背中にライフルを背負い、インジオの後を付いて登って行きましたが、
山の上ではかなりの豪雨と感じる真っ黒な雲が流れていました。

雷が鳴り、不気味な風も吹いて来ました。

沢の崖を登り林の木陰に身を隠す頃には土砂降りの雨が降って来ました
が、深く茂った木々の中は、パラパラと降る感じの雨でした。

大木の根元に座ると下の沢の流れを見ていましたが、インジオが耳を澄ませ
て 聞き耳を立てているのが分かりましたが彼が一言『大きな鉄砲水が来る』
と話すと同時に、ゴーッ!と言う音が地鳴りの様に聞こえて来ると、闇の中に
サーッと蛇のように細長い流れが凄い速さで過ぎたと同時に、大きな石が
ぶつかり合う、不気味な音が響くと、潅木をなぎ倒して2mほどの高さの流れ
が瞬時で目の前を流れて行きました。

横に居る狩猟ガイドのインジオも薄闇を透かして見ると、顔をこわばらせて
じっと見ている様でした。

私も緊張して自然が作り出す狂った暴力の流れをただ驚愕の心で見ていま
した。 10分も前は乾き切った石ころだらけの沢が、今では濁流に巨石が音
を立ててぶつかり合い、濁流で流れている光景はとても信じられない光景で
した。

背中に冷たいものが走る感じを受けて、身を硬くこわばらせていました。

風が吹き、着ていたヤッケの防水にパラパラと水滴が飛ぶ音を聞いた様な
感でした。
夢は薄く、浅い眠りの中でとろとろと、見ていた様でした。
現実は家の外で鳴る雨音に、夢の中で重なりまどろんでいたと感じます。

目が覚めてカーテンの隙間から差し込む薄明かりで見た時刻は朝の6時で
した。

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