2013年6月6日木曜日

私の還暦過去帳(378)


現在、初夏のメキシコに休暇で来ています。

10年前頃から度々、来る様になったのは最初に来た時はひなびた街で、
まさに海辺の爽やかな気候と、ハワイと同じ緯度でありながら、カリフォ
ルニア州と同じ様に乾燥したもっと爽やかな所でしたので、いつか引退
したら物価も安いこの地に住んでみたいと言う願望が断ち切れず、当時
は安かったコンドの一部屋を購入したのが始まりでした。

当時カボ・サンルーカスの町は人口2万人程度で、車で10分も走ると半
砂漠地帯に出ていました。今では街は郊外に延びて、どんどんと広がっ
ています。
大きなホテルやコンドのリゾート開発で、多くのアメリカやヨーロッパから
の引退者達が注目する事になりました。

去年の時点で、人口も10年間に5倍以上も増えて、職を求めてカボに来
る人たちが後をたちません。仲良くなったメキシコ人から聞いた話ですが、
田舎のユカタン地方では1日、4ドルから5ドル程度の日当での仕事しか
見つからなくて、此処の建設工事現場で左官の仕事をしていると聞きま
した。
此処では工事現場が多くて、月に450ドル程度の実入りがあり、雨も降
らないので休む事も無い所だと言っていました。

確かに此処では1年のうち、320日は晴れていると言う事で、気温も一定
ですが、8月から9月が少し蒸し暑くて気温も高めになると聞きました。

10年前はまだJALパックがカボの旅行パックを宣伝していた時代です、
今はそれも無くなり、カボに在った日本の大手旅行社、2軒の現地事務所
も現在は無く、日本人経営のダイビングショップやインターネット屋もすで
に在りません。

現在では何処を歩いても不動産屋の看板があり、それもアメリカの大手
のチエン店の系列店で、アメリカ人を対象にしていますが、今の海外か
らの観光客の割合はアメリカ人が9割で、他はヨーロッパ人とカナダから
の観光客と言う事でした。

しかし、この所の経済不況でアメリカ人の引退者が、もっと安くて生活環
境が良い国と場所を探して移り住んでいますので、グァテマラなどはメキ
シコより、もっと安く生活出来る事で注目を集めています。

今日もカボの町を買い物で歩いていましたが、バスは10分間隔で来ま
すし、7ペソで何処までも路線は乗ることが出来ます。しかし、その9割
はアメリカから来た、スクールバスの中古車です、大抵は何処でも乗降
する事が出来ます。

今日はCCCという大型スーパーに買い物に行きましたが、乗る時にス
ーパーの店を言っていたら、「ここだよー!降りなさい・・」と怒鳴って知
らせてくれました。

店は総合店舗で家電から衣料品まで何でもあります。そして品物は相
対的にアメリカより2割は平均的に値段が安いと実感いたします。

野菜類もアメリカのスーパーとなんら変わりはありません。
ローカルの魚はまた格安で、大抵の魚がそろい値段も格安でした。

アメリカ人のベビーブーマーの引退が始まりましたので、市内の店や、
スーパーなどではアメリカ人の年配引退者と分かる人達と沢山出会い
ました。

昨日も、アメリカの寒い地域で、ミネソタ州などの寒い州から来た人と何
人か会い、それでアメリカ東部から来た人が多いと感じました。

昔はハワイが注目のリゾート場所で多くの人を集めていましたが、なに
ぶん日本人が押し寄せる様になってからは不動産の値段から、全て高
騰して、フロリダ州も同じでアメリカ東部の資産がある人達が投資先と
したので、庶民の階層は次はメキシコを目指したと思います。

その中の一組が私達夫婦でした。すでにメキシコも、かなりアメリカ国
境地帯では価格の上昇で、段々とメキシコ奥深く入った場所に移動し
ています。

現在のメキシコに住む庶民的なアメリカ人達が、生活費としている目標
額は平均で1200ドルから1500ドル程度です。
メキシコ政府はアメリカ政府の老齢健康保険が、ここでもカバー出来る
ように話しが進んでいます。

もしもアメリカ政府高齢医療保険もメキシコでの治療や入院などもカバ
ーすれば、もっと沢山の引退したアメリカ人がメキシコに来ると思います。

400ドルから500ドル程度の引退者アパートを借りて生活しています。
食費ももアメリカの半分程度で暮らせる事を考えると、夫婦二人で十分
に暮らしていける米国年金収入です。

大抵のアメリカ人は自分の家を貸したりしてメキシコに来ていますので、
その家賃収入でアメリカよりもっと豊かな老後を過ごしている人が居ます。

私達夫婦はもう日本には帰国する事は考えてはいませんので、これか
らは気候の良い、暮らしやすい、医療が十分に受けられて、治安が良い
ところを考えています。

幸いにメキシコのある地域はそれに適応していますので、最適な引退
者ホームがある場所が出来ています。

僅か10年程度で、このカボの町も様変わりして、私が驚くほど変化して
いますが、それもメキシコサミットが昔、カボで開催されたので、全て開
発のきっかけとなったと思います。
僅かな間にアメリカ資本が巨大な投資をして、今ではメキシコで一番開
発が進んでいるという地域まで言われるようになり、港に係留されてい
る船さえ変化しています。

来る度に巨大に改築された飛行場には、自家用ジェット機が何十機と駐
機場に並んで、またレンタカー会社の事務所も全てのアメリカ資本の会
社が並ぶ様には驚かされます。

何かこの地に来ると、過去の事が思い出される事が少なく、全てが時勢
の激流に飲み込まれて消え去ろうとしていると思います。

私が知り合ったメキシコ人もこの土地に長く住んでいると言う人は少なく、
5~6年前に来た人が多い様です。
先日もバスの中で会った人は、メキシコ市から3年前に移住して来たと
いう人でした。
毎日のように会う釣り船の持ち主の息子は、6年前にこの土地に来たと
話していました。
私がふらりと来て、この町が気に入ったのと同じ様に、多くの人も心感じ
て移住してきたと思います。

ここでは英語が話せないと仕事にもビジネスにもならず、ここには新しい
メキシコがあるという事をメキシコ人が言葉で話す事を聞いて、何か難し
い事は知りませんが、世界にはこのような町もあると感じます。

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