『ゲバラのゲリラ残党を討てー!』
ゲバラ残党ゲリラ追跡の思いで(5)
セスナの小型機は我々の上空をかすめて飛んで行った。
何も発見され得ることなく、トランシーバー.ラジオに交信
している声が聞こえて来た。 ゲリラが早朝に炊飯している
場所を発見して、追跡時間にして四時間ぐらいの距離で追いか
けていると話していた。河の曲がり角のカーブしている場所
から国境警備兵が発信しているので、上手く行けば私らが早く
到着して、先回りして、待ち伏せ出来るかも知れないと感じた。
道が有るボリビア国境までは直線距離ではたいした事は無いが、
ジャングルの中では、簡単なことではなかった。
それと、河岸が平坦で、渡河出来る場所は限られていたからで、
ゲリラが荷物を持って、渡河出来る場所は2ヶ所しか無かった。
それも人の目につかず、安全で、荷物を持って歩いて簡単に渡
れる場所は1ヶ所しかなかった。そこからでは、ボリビア国内
へは簡単にどこの方角でも道が有り、私が推察しても軍のプロ
が追跡していても、感じる場所は1ヶ所に絞られる。
私はルーカスにも聞いてみたが彼も同じ答えで有った。
200mから時によっては、250mの幅で、そのどこかの間で
渡河すると思われた。正確に時間計算してゲリラの徒歩の時間を
推測してみた。余り休んでいる暇はなかった。時間的に追跡して
いる国境警備兵に追われる、ゲリラの方が休み無く正確に徒歩で
ジャングルを歩いて逃げている感じで、我々もそれに合わせて
急がなくてはならなかった。
ボリビア国境を越させない様にしないと、後で面倒が起ると
感じていた。その前で待ち伏せして、罠を掛けて、チャンスが
有れば、ルーカスに射撃の腕を見せて貰う事が出来ると思った。
時間との戦いで、根気と忍耐とを身体に秘めて、私は復讐の
チャンスを狙っていた。
次回に続く
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