2012年4月29日日曜日

私の還暦過去帳(236)

私もアメリカに住み付いて、かれこれ35年が経ちました。

前に区切りの30年でしたが、丁度、私が引退の準備を始めた
年で、11月と12月で、だいぶ永い付き合いのお客が引退
して、アパートを売却して引越して行きました。

また、ご主人が亡くなり、奥さんは一時間ほど離れた所で
仕事をしていましたが、私が管理していました。62歳で年金
受給資格を得て、自宅を売却して、これも引退して引越して
行きました。おかげで12月からは月曜日が3時間ぐらいで

仕事が終わる様になりまして、かなりの雑用を平日に、こなす
事が出来るぐらい、何人か亡くなって行きました。どれも永い
付き合いで仕事をしていましたので、同じ時期に引退となり、
また歳を取り、病を得て亡くなりました。

わざわざ、私に会いに来て握手して、ハグをして『永年の間、
私の不動産管理を有難うー!』と声を掛けてくれました。
また、手紙と、いくらかの金額の小切手を同封して、感謝の
気持ちを伝えてくれたオーナーも居ました。

同じオフイスビルを25年も管理していて、その間にどれだけ
の数のテナントが移り変わりして行ったか、思い出せない数
となっています。オフイスビルの裏の空き地に、ホームレスが
住み付いて、『直ぐに引っ越すから、警察に言わないでくれ』

と頼まれた事も有ります。野良猫が住み付いて子供を生み、
育てた庭の茂み・・、思い出の多い建物が沢山有りました。
土曜日に見回りに行っていた、オフイスの前を良く歩いていた
老人も、もう長く見ることは有りません。犬を連れてゆっくり

と歩道を歩く姿は今でも思い出します。だいぶ離れたトレラー
ハウス・パークからの住人と思いました。今でも引退した老人
が、かなり住んでいます。道路を挟んで向かい側の電気会社
の倉庫の前のケヤキの木が大きく育ち、一抱えも大きくなり、

自然のサイクルが人間達の生き様を数える暦として立っている
感じを受けます。すでに今年も全ての葉が落ちて立ち枯れの
冬の景色となっています。

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