私の還暦過去帳(236)
私もアメリカに住み付いて、かれこれ35年が経ちました。
前に区切りの30年でしたが、丁度、私が引退の準備を始めた
年で、11月と12月で、だいぶ永い付き合いのお客が引退
して、アパートを売却して引越して行きました。
また、ご主人が亡くなり、奥さんは一時間ほど離れた所で
仕事をしていましたが、私が管理していました。62歳で年金
受給資格を得て、自宅を売却して、これも引退して引越して
行きました。おかげで12月からは月曜日が3時間ぐらいで
仕事が終わる様になりまして、かなりの雑用を平日に、こなす
事が出来るぐらい、何人か亡くなって行きました。どれも永い
付き合いで仕事をしていましたので、同じ時期に引退となり、
また歳を取り、病を得て亡くなりました。
わざわざ、私に会いに来て握手して、ハグをして『永年の間、
私の不動産管理を有難うー!』と声を掛けてくれました。
また、手紙と、いくらかの金額の小切手を同封して、感謝の
気持ちを伝えてくれたオーナーも居ました。
同じオフイスビルを25年も管理していて、その間にどれだけ
の数のテナントが移り変わりして行ったか、思い出せない数
となっています。オフイスビルの裏の空き地に、ホームレスが
住み付いて、『直ぐに引っ越すから、警察に言わないでくれ』
と頼まれた事も有ります。野良猫が住み付いて子供を生み、
育てた庭の茂み・・、思い出の多い建物が沢山有りました。
土曜日に見回りに行っていた、オフイスの前を良く歩いていた
老人も、もう長く見ることは有りません。犬を連れてゆっくり
と歩道を歩く姿は今でも思い出します。だいぶ離れたトレラー
ハウス・パークからの住人と思いました。今でも引退した老人
が、かなり住んでいます。道路を挟んで向かい側の電気会社
の倉庫の前のケヤキの木が大きく育ち、一抱えも大きくなり、
自然のサイクルが人間達の生き様を数える暦として立っている
感じを受けます。すでに今年も全ての葉が落ちて立ち枯れの
冬の景色となっています。
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