2012年5月3日木曜日

私の還暦過去帳(239)

だいぶ前になります、かれこれ15年近く前でした。
アメリカ人と話をしていて、日本の教育問題の事でしたが、か
なり激しい考えがぶつかり合う論争をしました。

当時日本では『ゆとり教育』という、錦の御旗の下で、一斉に
授業時間短縮、教科の削減、週休2日制の移行と、虹色で、ばら
色の話でした。その話に大反対したのがアメリカ人の若い学生
でした。彼は日本語を勉強して、かなり日本の学校教育に感心
を持っていた学生でした。

その学生がいきなり、『ゆとり教育は日本を破壊するー!』と言
い張り、石油資源も無く、また鉱物資源も殆どが海外に依存して、
知的資源で日本が成り立って居ると話していましたが、私もその
考えには賛成でした。

海外で生活して感じる事は、知的財産の偉大さと、それが生み
出す巨大な利益と社会的な活動の原動力です。
国家と言う源になるのが教育と感じますが、また個々の人間の
教育蓄積が社会の活性化と進歩性が加味した新しい社会を作ると
感じます。

明治の初めから日本国が海外に留学生を送り、技術者を海外
から雇い入れ、その指導を吸収して、新しい産業基盤の源を作り
発展と進歩をしてきた最高基盤は、教育と認識されていました。
それが官僚の誤った考えと指導と行政で、日本の根幹を揺らぐ

教育破壊に繋がった事は、アメリカ人の学生がその行政指導を批
判していた事に有る様に、アメリカでは当時は学力低下が著しく
て、州政府が教育奨励金を出してまで、学力向上を目指していま
した。当時のカリフォルニア州の教育時間は一年で185日以下
言う状態でした。

日本では週6日授業で日数も225日以上は有ると言われていた時
代でした。それに補修授業なども有ったようでした。当時の中国
では一年に232日ぐらいの授業日数が有り、日本よりかなり激
しい競争社会の中国沿岸部の大都市での教育が、日本に追い着け、
追い抜けと言う掛け声を元に、中国社会が躍進していた時代でした。

アメリカ人学生が皮肉にも、『アメリカ社会では学力増加に躍起に
なり、日本社会では、その質と水準を落とそうとしている』と皮肉
って、日本政府は中国の躍進や韓国の激烈な受験戦争などが、どの
ような意味合いが有るか、それは日本をアジアの世界から、地球の
競争社会から蹴落とす事に有るのを忘れていると・・・、

日本の根底を支える人口も出生率の低下と学力低下から来る、日本
を支える頭脳資産の減少を合わせると、一握りの官僚の発想から日
本を破壊に導いて行った事は、今になり急変革の見直し論を展開す
る貧困さが、『もっとあざ笑いの貧困行政』と皮肉っていたアメリ
カ人を忘れる事は出来ません。

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