2012年4月13日金曜日

私の還暦過去帳(223)

40キロもある巨大ネズミの話し、

46年も前の事でした。
昔の事ですが、アルゼンチンのブエノス近郊で野菜栽培をしていた時代で
した。当時のブエノス郊外の田舎では馬車が良く走っていました。
特に冬の時期に雨が降ると、ぬかるみの土道で、泥んこ道では、なくては
ならない交通手段でした。

雨が2~3日も降りまして、畑の中に入れない状態で僅かにあぜ道の
近くのレタスを収穫して箱に入れておきました。それを、わざわざ馬車で
町から取りに来ていた人が、馬車の後ろに何か箱を積んで居て、中に
小動物が動いていました。まだ子供でレタスの切れ端をあげると、良く
食べてくれました。

町から来ていた人は自分の農場では沢山食用に飼っていると話していまし
たが、名前は『カピバラ』と言ってネズミの親玉とか言っていました。
大きくなると1mも有り、40kg近くもなると話していましたが、私が見
た子供はまだ子猫ぐらいで、可愛いい感じでしたが、どことなくネズミの感
じがしていました。

今度訪ねてきたら見せてあげると話していましたので、町に出た帰りに
町外れの小さな農場に寄りましたがニワトリも飼っていて、前の道端に
卵や野菜など並べて小さな雑貨店も開いている様でした。
裏に廻ると小屋が有りまして私がトマトの空き箱に入れて来た野菜くず
を抱えて囲いに近かずいたら、『どドド・・・!』と言う感じでカピバラ
が群れで出て来ました。

私は一瞬『ギョー!』として足を止めてすくみました。何か悪い夢を見て
いる感じで、巨大なネズミが私をじっと見詰めていますので、足がすくん
で少し膝が震えていました。中には1mはありそうな巨大な豚とネズミと
の合いの子と感じるのも居ました。彼等は私が抱えている野菜くずが欲し
い感じで、ますます近くに寄ってきます。

私は彼等に、よってたかって食い殺されるのかとドキドキと心臓が高鳴り
いつもの『矢でも鉄砲でも持って来いー!』の勢いも有りませんでした。
何せ・・、数が沢山居ますし、なんとなく顔つきがドブネズミの親玉と言う
感じで、雨上がりのドロにまみれて『ドス!』の効いた顔で、ずらりと並
んで私を囲む様にしていますので、振るえがまさに『ガタガター!』と言う
感じでした。

中でも一番の大きな巨大な胴体の親分風の一匹が、『やいやい・・早く餌を
くれよー!』と言うばかりに、私に『ズズズ・・・』と近寄りまして、箱
からこぼれんばかりの野菜くずを狙って足元ににじり寄りました。
私はそれまでで・・・・、
『ヒヤー!』と叫ぶと箱ごと彼等の前に投げ出して泡食って逃げました。
後ろで見ていた家の主人が笑いこけていました。

それで懲りまして、餌は絶対に囲いの中ではやらない事にしました。
それにしても、豚みたいに太ったドブネズミの親玉の様な感じのカピバラ
には驚かされるものです。
貴方は見たことが有りますか?

Hydrochaeris hydrochaeris ネズミ目(げっ歯目)カピバラ科

哺乳類の中で最も種の数が多いげっ歯目なかで、カピバラは最大の種です。
年に何度も出産をするものもいて、水生、陸生、あるいは地下の巣穴にす
むなど、さまざまな環境に生息します。主に、つがいや家族で生活します。

生息地  南アメリカの河岸や湖岸
体格  体長:1m
体重:45kg程

観察のポイント  足に水かきがついているため、走りは不器用なものの
泳ぎはうまく、数分間も水中にもぐることができます。体はまるく、茶色
の剛毛がまばらにはえていることも特徴です。  ほとんどのげっ歯は巣を
つくる中、カピバラは岸辺に直接仔を産みます。

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