2014年8月10日日曜日

私の還暦過去帳(549)

 
 
濃紺の空の色、
 
先週です、8月に雨が降りましたが、大した雨量ではありません
が、当地では8月に雨が降ることは、私の記憶ではアメリカに来
て初めてでした。
これまでに7月に、にわか雨が降った事は記憶にあります。
それは父親が27年前にアメリカに訪ねて来た時に、心筋梗塞で
亡くなり、その通夜の夜に降ったので良く覚えていますが、8月
は一度もありません。
それぐらい雨が降らないのですが、近頃の天気は異常気象の影響
か雨季の冬のシーズンには降らなくて、今頃に山沿いでは降って
いるようです。
カリフォルニアの天気もこれまで40年と言う期間に見て、体験
した気象現象も、今と比較すれば大きな違いが出てきています。
 
温度上昇がもたらす異常気象は世界規模だと感じます。
一日に世界で飛び回る飛行機の数も凄いものだと感じますが、排出
される排気ガスも温暖化の一因となっていると感じます。
 
最初にロサンゼルスに来たのが、1964年の夏でしたが、その当
時と40年前と今を比較すると良くアメリカ西海岸の変わり様が分
る気が致します。
1964年のロス近郊の海岸で見た青空と、ペルーのチバイ峡谷で、
4920mの標高の峠から見上げた濃紺の空の色と重なる気がいた
します。
天国に近いと感じさせる空の色は、青空と言うより、濃紺の何処ま
でも深い、深い、何処までも広がる無限を感じさせる色です。
 
アルゼンチンのサルタ州で南回帰線から100kmも中に入った場所
でしたが、インジオに連れられて、ぽっかりと開けた小高い丘の頂上
から眺めた雨上がりの空の濃紺の色が今でもこの目に浮かびます。
 
かれこれ50年近く昔ですが、その当時、アルゼンチンのサルタ州な
どはでは農業と僅かに産出される石油とサトウキビ畑の中に立つ製糖
工場ぐらいが目立つ産業でした。
 
そしてその時、私を案内してくれたインジオが話していた言葉を思い
出します。『今では雨上がりの晴れた空しか濃紺の輝く青空の色がな
いが、昔は毎日眺める事が出来た・・』と話していました。
 
そして地球の丸みさえ感じる地平線まで続くジャングルの緑と、濃紺
の青空が太古の昔から、その場所から眺められていたと言う感動が心
の奥から、その時湧いて来ました。
今では晴れた青空も白いもやの感じが漂う空ですが、私が生涯で最高
の濃紺の青空は、雨上がりのサルタ州で見た空と、チバイ峡谷の峠か
ら見上げた濃紺の空の色が、心に焼き付いた壁紙のように感じます。

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