2026年4月2日木曜日

私の還暦過去帳(795)

 昔にメキシコのカボに行った時に、太平洋の海原を見て感じた物を言葉にしたものです。

今日は風が強く、朝の空気はかなり冷たく感じました。

時間が豊かに流れるこの空間に身を委ね、海を眺め、風に身を任せていると、深い虚無感に浸っていることに気づく。しかし同時に、生きていること自体に、不思議で静かな幸福感を覚えるのだ。

広大な太平洋によって外界から隔絶されたこの静かな海岸で、私はただ波が打ち寄せる音だけを聞いている。ここは喧騒とは無縁の場所だ。紺碧の空の下、私は自分の人生を振り返り、過去の思考や記憶を織り交ぜていく。そして、突然……

…ふと過去を振り返り、この瞬間にたどり着くまでの道のりを辿っている自分に気づく。時は流れ、過ぎ去っていく。そして時の流れは、後悔を呼び起こす。もしもこうだったら、ああだったら、という思い、そしてそれに伴う心の痛みが、私の心の中を漂う。

私の人生は、一体何だったのだろうか…?

今の私にとって、この世界はすぐそばで砕ける波の音以外には何もない。その音は私の耳に響き、私の存在の奥深くで感じられ、私の心の奥底にこだまする。

私たちはどんな生まれ方をしても――裕福であろうと貧しかろうと、高貴であろうと卑しい者であろうと――最終的には皆同じ目的地にたどり着き、同じ場所で最期を迎えるのです。

海はすべてを飲み込み、あらゆる生命を吸収し、あらゆる痕跡を消し去り、私たちが存在したという証拠を何も残さない。その代わりに、絶え間なく続く波のリズミカルな響きとともに、海は私たちに別れを告げる厳粛なレクイエムを奏でるのだ。

この眺めは魂を癒し、自分自身を見つめ直すための鏡となる。過去と向き合い、静かに告白することを促す神聖な空間なのだ。
...

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